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レコーディングという概念は、1800年代後半にトーマス・エジソンの発明によって生まれました。現在から見れば、レコーディングと言うには、限られた能力しかありませんでしたが、その頃にレコーディングされた素材の多くが音楽でした。
音楽をレコーディングする。そこには奥義とも言える、テクニカルで、そして感覚的なノウハウがあります。マイクに関する知識とテクニック、マイクとプリアンプの組み合わせなど、一概に技術ではない、経験から導かれる、はっきりとは言えない「ノウハウ」があるのです。この「ノウハウ」については、レコーディングに携わる人間それぞれが身につけるべき基本的なことです。
そしてレコーディングスペースやミュージシャンのクオリティーは、レコーディング技術により、良くも悪くもなる…レコーディングは、その音楽の質を決定づけるほど、音楽のプロダクションにおいて重要な位置を占めています。
経験に裏付けられたテクニック。しかし基礎がなければ、そのテクニックを発揮することはできません。レコーディングのプロ達は、あまり人目の触れる場所では働いていません。プロの多くはレコーディングスタジオやホールなどで働いています。プロの多くは、直感的に起こる問題を認識し、その問題の解決策は。経験により導き出されます。
レコーディングの世界で一人前になるには、何年もかかります。その間、さまざまな機材の使い方、特徴などを学んでいきます。マイクのチョイスからスタジオ選びまで、成功と失敗を繰り返しながら経験値として後に活かす。レコーディングの世界には「職人魂」があふれています。
レコーディングスペースと、レコーディング機材はもちろん大事な要素ですが、それらに関係なく、いいレコーディングをしたいのであれば、やはり基本的なテクニックを習得する必要があります。
有名なレコーディングエンジニアの多くは、経験と試行錯誤を経て、「音とは何なのか」を理解してきました。そういったレコーディングエンジニアの多くが、実は先輩の優秀なレコーディングエンジニアから学んでいます。そしてミュージシャンと協力して、最高のパフォーマンスを引き出すことも同時に学んでいくのです。
アコースティック楽器のサウンドをどれだけナチュラルにレコーディングできるか
アコースティック楽器のレコーディング。これはマイクで音(サウンドウェーブ)を拾い、その音を電気信号化して記録することです。現在ではコンピューターで処理されることがほとんどですが、基本的な流れは、昔から特に変わっていません。
レコーディングに使用される機材は、ここ20年ほどの間に爆発的な進化を遂げました。レコーディングの技術や質が高まるにつれ、より優れたレコーディングスペースが求められるようになりました。
レコーディングスペースは、レコーディングの質を決定づけるひとつの大きな要素となっています。迫力の重低音を四畳半ほどの小さなスタジオでレコーディングすることは厳しいでしょう。マイクが生きた音を拾えるとは思えません。
レコーディングをする場合、レコーディング機材をセットする位置で、まったく違うサウンドになることがあります。これは、特にあまりいい条件ではないレコーディング環境にいる場合、いいサウンドを得るためのヒントになります。少しでもいい音を探す。後に蓄積になる、レコーディングエンジニアの財産と言えます。
逆にこれは、最高峰と言われるレコーディングスタジオであっても、いいサウンドを得るために、機材の配置を決める必要があることを意味します。音楽の最高のクオリティーを引き出すために、レコーディングエンジニアは目と耳を磨く必要があります。最高のセッティングを見つけることはレコーディングエンジニアの大きな役割です。そしてサウンドはナチュラルに。そこに何か相反する要素があったとしても、ナチュラルに聞こえるようにレコーディングすることが重要です。
クオリティーの高いレコーディングの鍵はアコースティックにあります。経験の少ないレコーディングエンジニアは、自ら何か行動を起こすのではなく、ミュージシャンからいい音が出てくることを待っているような印象を受けることがあります。アコースティックのレコーディングでは、少しの変化がいいサウンドを生むことがあります。持てる機材のクオリティーを極限まで発揮する努力は、必ず違いを生みます。
レコーディングの場所や手法については、ある程度の柔軟さが要求されます。いいサウンドを生み出すためにあらゆる可能性を考える。レコーディングには、これと言った正解はありません。
ピアノのレコーディングは難しい
ピアノは表現豊かな楽器のひとつです。鍵盤の先にあるハンマーが弦を叩くことで音を生み出すピアノ。輪郭のはっきりとした冷たい音、そして広がりのある淡い響き。音の共鳴。さまざまな表情を持つピアノの音色をレコーディングで表現することは、多くのレコーディングエンジニアにとってタフな作業であることは想像に難くありません。
エレクトリックレコーディング
ロックバンドを思い浮かべてください。ギター、ベース、そしてキーボード。アンプやスピーカーから大音量で発せられるエレクトリックなサウンドのレコーディングにも、やはりそれなりのテクニックや知識が必要になります。エレクトリックギターやベースは通常、エフェクターやアンプを通してサウンドが作られています。これはアコースティックとはまったく異なる特徴です。ゆがみのある音、クリーンな音、いずれもアンプかエフェクターでサウンドの味付けが行われます。
このような電気信号によるサウンドをレコーディングする場合は、ダイレクトボックス(DIボックス)を使用します。ダイレクトボックスを介することで、ギターやベースなどの、アンバランスなハイインピーダンス出力の楽器が生み出すサウンドを、そのままミキサーへとつなぐことが可能になります。
また、エレクトリックギターやベースなどの楽器では、ケーブルが用いられることが普通ですが、ケーブルが長いとノイズを拾ってしまい、音質が劣化します。ダイレクトボックスを使うと、ノイズを拾いにくくなります。プリアンプが搭載されているダイレクトボックスもあり、サウンド味付けの幅が広がります。
キーボードの多くは出力端子を持っています。出力レベルの調整もできるため、そのままコンソールへとつなぐことができます。サウンドもほとんど劣化することはありません。
エレクトリックレコーディングでは、サウンドの味付けに時間を費やすことになるでしょう。味付けの方法はたくさんあります。もちろん、ミュージシャンであれば誰もが知っていることですが、ギターやベースならエフェクター以外にも、ピックアップやトーンを少々いじるだけでも音の雰囲気は変わります。レコーディングエンジニアは、ミュージシャンが求めているサウンドを知らなければなりません。ミュージシャンの求めている音を理解することも、レコーディングエンジニアの大事な仕事です。
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